【地図付】映画『LIFE!』の絶景を旅する。アイスランド・グリーンランド聖地巡礼 主なロケ地(実はほとんどアイスランド撮影)

walter mitty iceland locations マイレージ ガイド 08 walter mitty iceland hero 1200x630 ヨーロッパ

「To see the world, things dangerous to come to, to see behind walls, draw closer, to find each other, and to feel.
That is the purpose of life.」

(世界を見よう。危険なものに立ち向かおう。壁の裏側を覗こう。もっと近づこう。お互いを知り、そして感じよう。それが人生の目的だから)

映画『LIFE! / ライフ(The Secret Life of Walter Mitty)』で、主人公ウォルター・ミティが働く雑誌「LIFE」のスローガン。この言葉に胸を熱くした人は多いはずです。

地下鉄のホームで、オフィスのデスクで、私たちはつい空想に逃げ込んでしまいます。「もしも、ここではないどこかへ行けたなら」。でも、現実は請求書の処理や日々のルーチンワークに追われるばかり。

しかし、ウォルターは一歩を踏み出しました。デヴィッド・ボウイの「Space Oddity」に背中を押され、ヘリコプターに飛び乗ったあの瞬間。彼の人生は「空想」から「冒険」へと変わりました。

次は、あなたの番です。

「アイスランドなんて遠すぎる」「費用がかかりすぎる」…そんな壁は、マイルという翼があれば乗り越えられます。この記事では、映画『LIFE!』のロケ地であるアイスランドの絶景を、マイルを使って賢く巡る方法を徹底解説します。さあ、”Major
Tom”からの交信に応答しましょう。

なぜ『LIFE!』のロケ地はアイスランドなのか

映画の中でウォルターは、グリーンランド、アイスランド、そしてヒマラヤへと旅をします。しかし、実はそのほとんどのシーンがアイスランドで撮影されました。

ベン・スティラー監督は、CGに頼らず、アイスランドの圧倒的な「生」の自然をフィルムに収めることにこだわりました。荒涼とした大地、どこまでも続く一本道、巨大な滝、そして氷河。それらは、平凡な日常から抜け出し、人生の神髄(Quintessence
of Life)に触れるための舞台として完璧でした。

今回ご紹介するのは、映画のストーリーを追体験できる5つの聖地です。単なる観光地巡りではありません。自分自身を見つめ直す、魂の旅です。

マイルで巡る『LIFE!』聖地5選

1. スティッキスホルム (Stykkishólmur)

「グリーンランド」として登場した港町

映画では「グリーンランドのヌーク」として登場しましたが、実際はアイスランド西部のスナイフェルスネス半島にある港町です。

【あの名シーンの舞台】
ウォルターが酔っ払いの操縦士が運転するヘリコプターに飛び乗るシーン。妄想の中のシェリルが歌う「Space
Oddity」のギターイントロが流れ出し、彼が決意を固めて走り出す…映画屈指の高揚感を味わえる場所です。

【CINEMILEトリビア】
劇中に登場した赤いブーツの形をしたビアグラスがあったバー「カラオケバー」は、実際には存在しませんが、港の近くにあるホテルやレストランであの独特の寂れた、しかし温かい雰囲気を感じることができます。カラフルな家々が並ぶ港の風景は、歩いているだけで映画の世界に迷い込んだような気分にさせてくれます。

2. セイジスフィヨルズル (Seyðisfjörður)

ロングボードで滑走した一本道

アイスランド東部にある、フィヨルドに囲まれた美しい町。ここへ至る山道が、あの伝説のロングボードシーンの舞台です。

【風になる瞬間】
噴火が迫る中、ウォルターが石を手に巻きつけ、スーツ姿でロングボードに乗り、曲がりくねった道を滑走する。バックに流れる「Far
Away」の旋律とともに、彼が完全に「自由」になった瞬間です。

アクセスと注意点:
この道(Route
93)は絶景ですが、急カーブが続きます。レンタカーで走る際は安全運転で。頂上付近にある滝「Gufufoss」も、映画の雰囲気たっぷりのスポットです。実際にスケートボードで滑るのは危険ですので、車窓からの景色を目に焼き付けましょう。

3. スコータフォス (Skógafoss)

「ヒマラヤ」への入り口

アイスランド南海岸にある、幅25メートル、落差60メートルの巨大な滝。映画では、ウォルターがショーン・オコンネルを追ってヒマラヤ(アフガニスタン)を登り始めるシーンで登場します。

【自然の驚異】
シェルパに賄賂(ママのクレメンタインケーキ!)を渡して案内を頼むシーンの背景に映っています。水しぶきを上げて落ちる滝の迫力は圧巻。晴れた日には虹がかかることも多く、まさに「冒険の始まり」にふさわしい場所です。

4. ヴァトナヨークトル氷河 (Vatnajökull)

過酷な雪山のシーン

ヨーロッパ最大の体積を誇る氷河。映画ではヒマラヤの高地や、グリーンランドの荒野として撮影されました。

【CINEMILEトリビア】
ウォルターが雪豹(ユキヒョウ)を待つショーンと出会う場所も、この氷河エリアの一部で撮影されたと言われています。氷河トレッキングツアーに参加すれば、映画のような青白く輝く氷の世界を歩くことができます。「美しいものは、注目を嫌う(Beautiful
things don’t ask for attention)」というショーンの言葉を思い出さずにはいられません。

5. グルンダルフィヨルズル (Grundarfjörður)

ウォルターが上陸した港

ウォルターが船員として働き、アイスランドに上陸した港町。背景にそびえる円錐形の山「キルキュフェル山(Kirkjufell)」は、アイスランドで最も写真に撮られる山として有名です。

【自転車レースの始まり】
ここから彼は自転車を奪い(借用し?)、ひたすらショーンを追いかけます。町の静けさと、荒々しい山のコントラストが印象的です。

マイルでアイスランドへ!「未知なる世界」へのフライト戦略

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アイスランドは日本からの直行便がなく、物価も高いため、旅行のハードルが高いと思われがちです。しかし、マイルを使えば航空券代をほぼゼロにでき、その分を現地のアクティビティや宿泊費に回せます。

基本ルート: ヨーロッパ主要都市を経由する

日本からレイキャビク(KEF)へ行くには、一度ヨーロッパの主要都市へ飛び、そこから乗り継ぐのが一般的です。

おすすめルート例

  • ルートA (スターアライアンス):
    東京 → コペンハーゲン (SAS) or フランクフルト (Lufthansa) → レイキャビク
  • ルートB (ワンワールド):
    東京 → ヘルシンキ (Finnair) or ロンドン (BA) → レイキャビク

必要マイル数(目安)

ANA/JALともに、ヨーロッパ往復の必要マイル数は以下の通りです。

  • エコノミークラス: 50,000〜60,000マイル
  • ビジネスクラス: 90,000〜110,000マイル

※レイキャビクまでの乗り継ぎ便を含める場合、提携航空会社特典航空券として発券する必要があります。

【上級者テクニック】「別切り」で選択肢を広げる

マイルでレイキャビクまでの通しチケットが取れない場合、「日本〜欧州」の特典航空券と、「欧州〜レイキャビク」の有償チケット(LCCなど)を別々に手配する方法があります。

ロンドンやパリまでは便数も多く、マイルで席を取りやすいです。そこからアイスランド航空やeasyJetなどを利用すれば、往復2〜3万円程度でレイキャビクへ行けることもあります。これなら、「マイルで欧州まで行き、そこから冒険を始める」というウォルターのような旅が可能です。

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アイスランド旅の心得:Major Tomになるために

1. レンタカーは4WDを借りよう

映画のロケ地は島中に点在しています。効率よく回るならレンタカーが必須です。特に冬場や、セイジスフィヨルズルへの山道を行くなら、必ず4WD(四輪駆動車)を選びましょう。映画に出てきた赤い小型車(フィアット・パンダ)も可愛いですが、安全第一で!

2. 物価の高さに備える

アイスランドの物価は世界トップクラスです。ハンバーガーセットが3,000円することも珍しくありません。しかし、マイルで航空券代を浮かせているあなたなら、その分を美味しいシーフードや、温かいロブスタースープに使う余裕があるはずです。

3. 「パパ・ジョンズ」は見つからない?

映画のラスト、ウォルターが履歴書を書きながら食べていた「パパ・ジョンズ(Papa
John’s)」のピザ。実はアイスランドにはパパ・ジョンズの店舗は(現時点では)ありません。でも、レイキャビクには美味しいピザ屋さんがたくさんあります。旅の終わりには、地元のピザを片手に、自分の冒険を振り返ってみてください。

アイスランド聖地巡礼 Q&A


Q. ベストシーズンはいつですか?

A. 映画のような緑の大地を見たいなら6月〜8月の夏がベストです。日照時間が長く、運転もしやすいです。逆に、オーロラや氷の洞窟(アイスケーブ)を見たいなら11月〜3月の冬がおすすめですが、日照時間が極端に短く、吹雪のリスクもあるため上級者向けです。

Q. 英語は通じますか?

A. はい、ほとんどのアイスランド人は流暢な英語を話します。看板なども英語表記が多いため、基本的な英語力があれば旅行に支障はありません。

Q. 治安は良いですか?

A. アイスランドは世界で最も治安が良い国の一つと言われています。女性の一人旅でも比較的安心ですが、自然の脅威(急な天候変化や波)には十分な注意が必要です。

Quintessence of Life(人生の神髄)

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映画のラストシーンで、ショーンは幻のユキヒョウが現れたとき、シャッターを切りませんでした。

「美しいものは、注目を嫌う」
「もしその瞬間が好きなら、カメラに邪魔されたくない。ただその瞬間に留まりたい」

マイルを貯めて、はるばるアイスランドまで行く。それは単に映画のロケ地を見るためだけではありません。その場に立ち、風を感じ、自分の目で世界を見る。その「瞬間」に留まることこそが、旅の、そして人生の神髄なのかもしれません。

さあ、PCを閉じて、冒険に出かけましょう。
Ground Control to Major Tom. Your circuit’s dead, there’s something
wrong?

いいえ、何も間違ってはいません。今こそ、飛び立つ時です。

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